【メルボルン=吉松忠弘】世界71位の西岡良仁(24=ミキハウス)が、4大大会本戦16度目の挑戦で、自身初の3回戦進出を決めた。

同32位で第30シードのダニエル・エバンズ(英国)に6-4、6-3、6-4のストレート勝ち。戦後の全豪では、石黒修、錦織圭に続く日本男子3人目の3回戦進出となった。次戦は最多7度の優勝を誇る同2位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)に挑戦する。

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マッチポイントでエバンスのフォアがアウトになると、西岡はうずくまり、頭をコートになすりつけた。ようやく突破できた2回戦に「勝った瞬間、本当にうれしかった。目標だった」と、喜びを爆発させた。

突風で弾道が曲がるほどだった。「ハードヒットが難しかった。お互いに、思った通りにはできなかった」。その中でも、冷静だった。過去の対戦で2勝0敗だったこともあり、弱点を見抜いていた。

左利きから繰り出す山なりの球を、相手の左肩口に集めた。相手は右利きで、バックは片手。そこが一番、力が入らない。決まらなくても、緩く返球される球を突破口に、相手を振り回した。「うまくプレーできたと思う」。

昨年10月からの欧州遠征で、自分から早い展開で点を取りにいくことを学んだという。今季に向けたオフには、その練習に明け暮れた。この日も、持ち味の粘りと変幻自在のショットに加え、何度もネットに出る速攻で、ピンチを逃れた。

YouTubeで自らのチャンネルを開設し、テニスの情報を発信するYouTuberでもある。多彩な才能を武器に、3回戦では最多7度の優勝を誇る世界2位のジョコビッチに挑戦だ。

◆WOWOW放送予定 23日午前8時50分から。同午後4時45分から。ともにWOWOWライブ。男女シングルス2回戦ほか。生中継。WOWOWメンバーズオンデマンドでも配信。