ラグビー日本代表ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC=50)が29日、ちょうど100日ぶりの記者会見を都内で開いた。

史上初のベスト8に導いたW杯日本大会の総括(昨年10月21日)以来。23年W杯フランス大会へ4年契約を結び直して以降では初の肉声で「4年間、ワクワクしている」。続投について「2つ理由がある。日本を愛していること。さらに強化、発展させていく責任が自分にあること」と説明した。

令和初の流行語大賞に選ばれたスローガン「ONE TEAM(ワンチーム)」の今後を問われると「コンティニュー(継続)」と即答。「トンプソン選手が引退したり、次のグループを新たにつくらなければいけない中で、より良いワンチームを追求していきたい」と第2章で質を高める。

一方、代表強化の一助を担ってきたサンウルブズが今季を最後に南半球最高峰スーパーラグビーから除外される。難度が増す23年への強化指針は「まずは宮崎合宿のような国内強化」が基本線。5月のトップリーグ終了後に鍛え直し、6月のウェールズ、7月のイングランド戦と11月のアイルランド、スコットランド遠征へ。世界トップ「ティア1」との連戦に備える。

フランス1部クレルモンに移籍するFB松島の挑戦も歓迎。「W杯の成功を足掛かりに続く選手が出てくる。違う戦術に触れたり新たなコーチから学べば、さらに成長できる」と個人でスキルアップと国際経験を積む時代に期待した。具体名こそ避けたが、早大SH斎藤ら有望株も把握。強化日程にも提言しながら4年後に向けて堅実に土台を積み上げていく。【木下淳】