競泳女子の池江璃花子(19=ルネサンス)が19日、テレビ朝日系「報道ステーション」に出演した。日本オリンピック委員会(JOC)の「がんばれ! ニッポン! 全員団結プロジェクト」の応援団長も務める、元テニスプレーヤー松岡修造氏のインタビューに答えて「病気になって、水泳ができなくなって。これまで水泳をすること、生きていることが当たり前だったけど、私にとっては違って。ここにいることが奇跡、生きていることが奇跡と考えることが変わった。たくさんの方に見ていただくことで、病気の方々にも『ここまで元気になれた人間がいるから、あなたも元気になれるよ』と伝えたいです」と出演理由を明かした。

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池江は、昨年2月8日に体調不良で合宿先のオーストラリアから緊急帰国。そのまま入院して、同12日に白血病を公表した。

池江は、病名を告げられた時について「病院で先生に『白血病です。抗がん剤治療で髪の毛が全て抜けます』と言われて、そこで大泣きして。でも部屋に戻ったらケロッとしていた。それは結構本心で、ポジティブな気持ちになっていた」と振り返った。なぜポジティブになれたのか、と問われて「世界記録まであと少し、世界ランクも1位で、金メダル候補と言われて、どこかにプレッシャーがあって。もう五輪について考えなくていいんだ、となった。自分ではわからなかったけど、意外とプレッシャーを感じていたんだと思う。五輪、金メダルということから解放されて、ポジティブになったのかなと思います」。闘病中の気持ちについて「つらい、しんどい、ここが痛いとかあまり言えなかった。でも家族、関係者の支えがなければ、乗り越えられていない。感謝しています」と口にした。なぜなかなか言えなかったのか、と聞かれて「家族に迷惑をかけたくなかった」と口にして涙をこぼした。