2月19日、F1の2020年シーズンに向けた開幕前テストがバルセロナで始まり、初日はメルセデスAMGのルイス・ハミルトンがトップタイムを記録した。

午後を担当したハミルトンは淡々と94周を走り込んで1分16秒976のトップタイムを記録。午前の走行を担当したチームメイトのバルテリ・ボッタスも79周を走行して0・337秒差の2番手タイムを記録しており、テスト初日から王者メルセデスAMGが速さを見せた。

レッドブル・ホンダはマックス・フェルスタッペンが新車RB16をドライブしこの日最多の168周を走行したが、ベストタイムは0・540秒差の4番手。マシンにはトラブルらしいトラブルはなかったが、2度のスピンを喫するなどやや不安定なところも見せた。

「良い1日だったよ。できるだけ多くの周回を走り込むことは重要だし、今日はまさにその好例になった。とても満足だよ。マシンの中でこのオフの間にインプルーブしたかった部分がしっかりと改善できているし、あらゆるところでマシンは速くなっていると感じられる」

アルファタウリ・ホンダのダニール・クビアトは空力データ収集を中心に116周を走行し、0.722秒差の5番手タイム。クビアトは「マシンは走り始めからとても心地良く走ることができた。午後にはレース本番にはできないセットアップアイテムの作業も行ったよ」と語った。

各マシンの本格的な走行はこの日が初めてであり、各チームともマシンの初期チェックや基礎データ収集に専念しており、ラップタイム目的の走行は行っていない。それでも昨年と同じ規定下でデザインされたマシンであるためトラブルは少なく、この日走行した15人中14人がトップから1・490秒以内にひしめく接戦状況が改めて明らかとなった。(米家峰起通信員)