日本卓球協会が新型コロナウイルスの感染拡大で帰国できず、海外で調整を続けている中国代表選手団47人を、日本国内に受け入れることが21日、分かった。関係者によると、受け入れ拠点は1カ所で関東地方にある施設を確保済み。近く所在自治体が発表する。

協会関係者によると中国代表チームは1月中旬に中国を出国し、同28日から2月2日まで行われたドイツオープン(OP)に出場。その後、中国卓球協会から帰国しないよう通達があり、現在は次戦があるカタールで調整を続けている。

日本協会は、早い段階で中国代表が自国に帰国できない状況を把握。何かできないかと対応を模索していた。中国は男女ともに世界王者、五輪王者を擁し、東京五輪本番では日本のライバルになるが、協会関係者は「自分たちの仲間。困った人たちが目の前にいたら助けたいと思うのが当たり前」と語った。

3月下旬に韓国・釜山で行われる世界選手権団体戦が閉幕した後の3月30日から6月13日の間、中国代表を受け入れる。その後、中国代表は韓国オープン、オーストラリア・オープンの海外遠征を経て再入国し、そのまま五輪本番に臨む予定。

一方、5月12~17日に予定されている中国オープン(深セン)について、複数の日本協会関係者が、日本代表の出場は困難との見方を示している。感染状況に改善が見られなければ、参加を見送る可能性が高い。