ウィザーズのルーキー八村塁(22)は、ケガから復帰後8試合連続で先発し、自身最長となる46分6秒の出場で12得点、4リバウンド、2アシスト、1スチールだった。チームは東カンフェレンスの首位を独走するバックスに延長の末に敗れ、20勝36敗となった。

この日の八村は守備を中心に奮闘した。昨季MVPアデトクンボと何度も1対1でマッチアップ。相手エースを前半終了時点で8得点に抑えるなど自由にプレーさせなかった。

攻撃面では、第1クオーター(Q)は無得点だったものの、第2Qではフェイクを入れたあと左手で技ありのフックシュートを決めるなど4得点。第4Qにもフックシュートを成功させて追い上げムードを高め、延長残り約4分では一時逆転の3点シュートを決めた。味方に効果的なパスを送り、相手ボールを奪って速攻の起点になるなど、数字に表れない部分での貢献が光った。

ウィザーズは平均失点が全30チーム中最下位。前日のブルズ戦でもディフェンスが機能せず、ブルックス監督は「戦いぶりがソフトすぎる。危機感が足りない」と苦言を呈した。チーム全体が守備面で集中を欠いたことについて、八村も「決してあってはならない」と険しい表情を浮かべていた。

前夜の悔しさをばねに、この日は守備への高い意識を示した八村。すでにプレーオフ進出を決めている強敵相手に競り負けたとはいえ、大きな収穫を得たはずだ。