Bリーグは27日、新型コロナウイルスの影響により、今季の全公式戦の中止を発表した。B1新潟アルビレックスBBは13勝28敗で中地区4位で終了。今季のB1からの降格はなくなるため、来季もB1に所属する。

PG五十嵐圭(39)は現役続行を宣言し、低迷した今季の雪辱を誓った。この日はスポンサー企業の三幸製菓(新潟市)を訪れ、リーグ戦の報告と今後の支援をお願いした。

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淡々とした表情で五十嵐はリーグ戦中止の心境を言葉にした。「大河チェアマンの決断に従います。選手会の話を聞いてくださった」。選手の安全を考慮したリーグの判断を支持した。

現状、来季の開幕も含めて、まだ今後を見通せない。そんな中で決意をした。「まずは体を休めて、来季以降もプレーできるようにしたい」。今年5月で40歳になる。それでも今季の1試合平均出場時間はチームの日本人選手2番目の26分58秒。体力面に不安はない。何より意欲が増した。「バスケを通じて、いろいろなことができる」。ウイルスの広がりが終息することを前提に「子どもたちや県民のみなさんと、この状況を乗り越えていきたい」。試合を見せられなくなったファンのために活動する考えも明かした。

この日は、チームスポンサーの三幸製菓を訪問。その前に中止の決定を知った。今季は琉球戦(14、15日)でキャリア初の無観客試合もあった。「今までにない経験。声援のありがたさが分かった」。アクシデント続きのシーズンにもポジティブな要素をみつけた。

もちろん、チームの成績には満足していない。中地区を初制覇した昨季から一転、今季は地区4位で、全体順位は18チーム中15位。B1残留トーナメントに回る下位4チームに入っていた。プレーオフも中止となり、降格がなくなったため来季もB1で戦うことになったが「ふがいない。誰も満足していない」。自力で決着をつけられなかったことを悔やんだ。

来季は旧JBL時代から数えて18シーズン目。「支えてくれるファンの皆さんがあってこそ、自分たちはバスケができている」。不完全燃焼に終わった中で感じた周囲への感謝を、来季に向かう力にする。【斎藤慎一郎】

○…五十嵐は小菅学社長(46)とともにチームスポンサーの三幸製菓にあいさつに訪れた。同社の佐藤元保社長に報告と、来季の支援のお願いをした。小菅社長が「いつも強いご支援をありがとうございます。今季のふがいない成績、申し訳なく思います」と心境を伝えた。五十嵐も「みなさんの力があってのBリーグ、選手だと感じました」と支援を感謝した。佐藤社長は「スポンサーとしても露出の機会がなくなったことは残念」と中止を悔やんだが「(中地区優勝の)昨年のような活躍を期待しています」とエールを送った。