磐城FB半谷(はんがい)絃(3年)が同大政策学部に進学する。入学当時は陸上部で走り幅跳びを専門にしていたが、1年生の12月に転部。経験2年ながら快足ぶりが名門ラグビー部の目に留まった。

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4月から「同志社」の一員となる半谷は高校入学直後は陸上部で、走り幅跳びを専門としていた。1年生の12月に、友人に誘われ部員不足に悩むラグビー部の体験会に参加し、魅力にとりつかれた。「走ることや鬼ごっことかが大好きで、逃げ回るのが楽しくて、はまっちゃいました」と転部した。

当時は部員6人で試合は合同チームでしかできなかったが、全くめげなかった。向上心のかたまりで、「体が大きくなるのがうれしくて」とウェイトトレーニングにも熱心に取り組んだ。入部時65キロだった体重も85キロにアップ。ベンチプレス110キロ、スクワット180キロ、デッドリフト120キロを記録するまでになった。そして、何よりの武器は50メートル走6秒0の快足で、チームのトライゲッターとして活躍。昨年の全国高校セブンスラグビー大会にも出場した。

昨秋の花園予選では優勝した郡山北工に準決勝で0-7で惜敗。花園出場はかなわなかったが、大学で夢の続きを追いかける。同大は故平尾誠二氏ら数多くの日本代表を輩出し、日本選手権1度、全国大学選手権4度の優勝を誇る。ラグビー経験2年で、猛者が集う荒波に飛び込むが、「技術では劣るかもしれないけど、そこは学びつつ、身体能力ではひけをとらない自信がある」と意気込む。

日本協会男子セブンスユースアカデミー統括で、同校前監督の坂本幸司現部長(55)は「身体能力が非常に高くスピードがある。センスもすごいのでめきめき上達してきた。練習熱心だし、本当に先が楽しみ」と期待を寄せる。半谷は最後に、「僕、絶対に日本代表になりますから」と、桜舞う磐城のグラウンドで、桜のジャージーを目標にした。【野上伸悟】