全国高校ラグビー大会に13年連続出場中の広島の尾道高校が、部員発案の献血で地域に貢献した。27日に尾道市内の商業施設へ献血バスが手配され、地元住民や部員ら64人が献血した。一夜明けた28日、原田浩並マネジャー(3年)は「人のために何かをする達成感を学べた」と胸を張った。

4月上旬、部員が新型コロナウイルスの影響で、献血する人が減少していると知って提案。学校を通じて各所に働きかけた。告知ポスターを作成すると、近隣の飲食店などで呼びかけた。広島県赤十字血液センターによると、当日は献血バス1台で29人分だった場所もあったという。担当者は「非常にありがたかったです」と高校生に感謝した。

同校は2月の中国大会で優勝したが、3月の全国選抜大会が中止。チーム練習も約2カ月できなかった。フランカー森元一気主将(3年)は「仲間と話し合う機会が増え、チームワークもできた。花園で優勝したい」と誓った。【松本航】