錦織、全米開催なら出場予定もジョコビッチらは懸念

  • 日の丸を背負いガッツポーズする錦織(2019年11月30日撮影)

男子テニスで、日本のエースの錦織圭(30=日清食品)が、4大大会の全米(ニューヨーク)が日程通り8月31日から開催された場合、出場を予定していることが16日、分かった。錦織の所属事務所IMGの関係者が明かした。錦織は現在、拠点とする米フロリダにあるIMGアカデミーで練習を続けている。

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錦織の復帰が見えてきた。順当なら今年の全米に出場する。約1年もツアーから離れたのは、09年に右肘の手術を受け、09年3月から10年4月まで離脱して以来だ。当初は今年の3月下旬ごろに復帰を予定していたが、新型コロナウイルス感染拡大でツアーが中断したことでなくなった。

通常の予定では、全米の2週前に4大大会に次ぐ規模のマスターズ大会、ウエスタン&サザンオープンがシンシナティで行われる。主催者は選手の移動を減らすために、全米の前週に全米と同じ会場で同大会を開くことを計画。錦織は、そこにも出場予定だ。

男女のツアーは7月31日まで中断し、8月から再開予定。しかし、各国の事情により大会の開催は不明だ。錦織は米国内におり、国内の移動は可能。ツアー復帰前に、米国内で行われる非公式戦への参加も計画しているという。

錦織は、昨年8月の全米3回戦で敗退後、日本に帰国。10月に右肘の内視鏡手術を受け、リハビリと練習を日本国内で続けてきた。今年3月の男子国別対抗戦デビス杯エクアドル戦で約4年ぶりに代表入り。まだプレーはできず応援に回った。

その後、米国に戻り、外出制限期間中はおこもり生活を経験。マドリードの大会が主催したオンラインゲームの大会に参加したり、ファンとのウェブ交流も開催した。自宅に、器具を持ち込み「ミニジム」をつくり、トレーニングも続けた。

米国テニス協会は現時点で、無観客と厳重な感染予防に取り組むことで、全米を日程通り開催の意向だ。ニューヨーク州の許可を待っていると伝えられる。シングルスの予選はなく、出場選手に、同行スタッフ1人、行動制限、毎日の検温など厳しい条件が課されるという。

錦織の世界ランキングは31位にまで落ちた。しかし公傷制度(プロテクト)ランキングが10位のため、エントリーには当分、その順位を使用できる。男子で同1位のジョコビッチ(セルビア)、2位のナダル(スペイン)、女子1位のバーティ(オーストラリア)、2位のハレプ(ルーマニア)らは出場を懸念している。

◆公傷制度ランキング 正式にはエントリー・プロテクション(EP)という通称プロテクト・ランキング(PR)。けがで半年以上プレーができなくなった場合、PRを申請できる。PRは最後に出場した大会から3カ月間の世界ランクを平均したものが適用となる。欠場期間が1年未満なら、復帰後最大9大会、同期間が1年以上の場合は、最大12大会にPRでエントリーできる。シード決定には採用されない。