競泳女子の池江璃花子(ルネサンス)が4日、20歳の誕生日を迎えた。白血病から復帰を目指す20歳のチャレンジに対して、日本水連のスポンサーでもある東京海上日動が、1日限定のバースデーCMを放送することになった。

映像は、幼少期と現在の池江がオーバーラップするように入れ替わっていく仕組み。ゴーグルをつける姿、自宅の雲梯(うんてい)をする姿…。「おかえりなさい」「前を向くあなたには」「水の中が似合います」「7月4日。20歳の誕生日、おめでとう」と文字が流れる。30秒の映像は練習を終えてプールサイドで左手を振る池江の柔らかい笑顔で終わる。

池江は、昨年2月に白血病を公表。同12月の退院時には24年パリオリンピック(五輪)を大目標にした。今月2日には2時間の水中練習を公開。20歳の誓いとして「周りの人にも頼りながら、自分の意思を持って大人の女性になれたらいい。人として内面的に強い女性になれたらいい」。当面の目標にして、日本学生選手権(10月2~4日、東京辰巳国際水泳場)での1年9カ月ぶりとなるレース復帰を掲げている。

東京海上日動は、白血病公表前から池江のサポートを計画していた。そして闘病中も変わらぬ姿勢で、19年4月に池江と「広告出演契約」を結んだ。同社はその歩みを静かに応援していく方針だったが、前向きな姿勢を発信し続ける池江に共感して、1日限定のスペシャルCMとなった。関係者は「ずっと見守って、応援してくださっています。池江本人も今回、すごく喜んでいます」と口にした。