柔道女子代表の増地克之監督(50)が21日、オンライン取材に応じ、現役引退した16年リオデジャネイロ五輪48キロ級銅メダルの近藤亜美(25=三井住友海上)にねぎらいの言葉を贈った。

「19歳で世界王者になって華々しいデビューを飾り、48キロ級をけん引してくれた。リオ五輪前と後で『明と暗』に分かれた。リオまでは追いかけ、リオ後は追いかけられる難しさがあり自分の柔道ができなかったと思う。セカンドキャリアで保育士になると聞いているが、柔道の経験を新たな舞台でいかして、思いやりのある子どもたちを育ててほしい。本当にご苦労さまでした」

近藤は16日に現役引退を発表。自身のツイッターなどのSNSで「20年間という途方もない時間を費やして夢を追い続けた結果、少しだけ夢がかないました。こんなにも夢中になれるものと出会えて、幸せでした」と思いをつづっていた。全日本柔道連盟に強化指定選手辞退届を提出済みで、講道館杯全日本選抜体重別選手権(10月31日~11月1日、千葉ポートアリーナ)の出場は辞退した。

今春から三井住友海上の「セカンドキャリア制度」を利用し、保育士資格を取得するために専門学校に通っている。22年春に卒業予定で、今後もこれまでと同じく人事部に所属しながら、女子柔道部の活動に携わる予定。