昨年度の全国高校大会(花園)を制した桐蔭学園から入学した早大BK伊藤大祐(1年)が、早慶戦で公式戦デビューを飾った。SO吉村紘(2年)との交代で後半33分から出場し、短い時間ながら存在感を発揮した。

高々と上がったボールを自陣10メートル付近でキャッチした伊藤が、突進してきた慶大WTB佐々木隼(2年)を冷静にかわして右サイドを疾走。敵陣22メートルラインを越え、もう少しでトライかと思わせるほどの快走で大きく前進した。

昨年度の全国高校大会では桐蔭学園の主将としてチームを引っ張り、同校初の単独優勝に貢献した。早大進学後も即戦力として期待されたが、けがで一時戦列を離れた。待望のデビュー戦では才能を見せつけ、聖地・秩父宮に集まった9531人の大観衆を湧かせた。

「点数を付けるとしたら、50点ぐらい。もっと大胆にプレーできるところがあった」と伊藤。引き分け以上なら対抗戦優勝となる12月6日の早明戦出場も狙う。「もう1歩レベルを上げられるように準備したい」。早大2季ぶりのVへ、期待のルーキーが飛躍を誓った。【平山連】