女優業とスケートを両立し、シニア2季目を迎えた本田望結(17=プリンスホテル)はフリー69・66点の合計111・02点だった。23位で東日本選手権(29~31日、東伏見)出場を逃した。前日のショートプログラム(SP)は41・36点の21位だった。

冒頭の3回転サルコーは着氷が乱れたものの、思い切って挑んだ。次も3回転サルコーを試みて転倒。あとはループが1回転になったり、アクセルがシングル(1回転半)になるなど、構成を落としたり、疲れで思うように動けない場面もあったが、昨季から継続しているプログラム「鼓動/吉田兄弟・道/藤原道三・華/上妻宏光」を、ステップは軽やかに、リズミカルに最後まで演じ切った。

試合後は「やることはできました。ただ、できるレベルが低いので、構成も落としてますし、落ちてますし、それは練習量というより自分のできることが落ちている感じ。戻していくことが大事」と振り返った。

プログラムについては「先生が提案していただいたもので。去年から使っているんですが、やり切った感がなくて継続しています」と説明。今季初の公式戦を終え「試合独特の緊張感、足が震える感じとか。スケートは10年以上やらせてもらってますけど、いつまでたっても不安や緊張というものはある。それも含めてスケートが好きだなと。もっとお客さんの前で見ていただきたいし、今日も続けたいな、と思いました」と笑顔で言い切った。

今後は青森山田高や県代表として国体予選、インターハイ予選も控える。両立の将来像について「ノービスとかジュニアの時代は、ほぼ全日本に出なかったことがなくて、当時はそれが当たり前でした。でも、成長するに当たって、当たり前と思っていたことは、周りの方に認めていただけるくらい努力していたということ。今は甘え…甘えというと違うんですけど、大人になってきた分、けがするくらいまでガムシャラにやるのも、今は良いとは言えませんし」と仕事に穴をあけるわけにはいかない事情もある。

しかし「もっとガムシャラに、小さいころのように努力する必要もあるのかなと。小さかったころの考えを思い出して。来年、お姉ちゃん(真凜)と全日本に出る夢がかなうまでは続けたいなと思います」と目標を再確認した。【木下淳】