宇野、自己ベストSP2位 フリーも攻めて逆転狙う

<フィギュアスケート:4大陸選手権>◇19日◇台湾・台北◇男子ショートプログラム(SP)

 今季のグランプリ(GP)ファイナル銅メダリストの宇野昌磨(18=愛知・中京大中京高)が、国際スケート連盟主催の大会での自己ベストを更新する92・99点をマークして2位につけた。冒頭に入れた4回転ジャンプの着氷が乱れたが、その後の2つのジャンプを決めるなどSPで初の90点台をマークした。初優勝を懸けて21日のフリーに臨む。

 宇野にとって、最初の4回転トーループがカギだった。これまでは基礎点が1・1倍になる後半に組み込んでいたが、まだ安定感がないため、体力のある冒頭に変更した。「いつも後悔するので」と思いきり力を入れて踏み切った。その瞬間「自分が、どこへ行ったかわからなくなった」。体が傾き、何とか着氷。納得のいくジャンプではなかったが「ほっとした」気持ちに包まれた。

 「思いきったおかげで伸びていって、跳べた」。4回転の後は、より演技に集中できた。昨季に5年かけてやっと出来るようになったトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)は出来栄え点が2・57点も付く美しい出来。スピン、ステップもすべて最高レベルの4がついた。それでも「表現力はまだ物足りない」。3月30日開幕の世界選手権(米ボストン)を見据え、自己ベストを更新しても満足はない。

 今季はまだSP、フリーともに完璧にそろえたことがない。SPで89・56点とトップだった昨年11月のフランス杯は、フリーがテロの影響で中止。昨年12月の全日本選手権ではSPで97・94点をマークして2位ながら、フリーは3位にとどまった。

 「いつもフリーは頑張りますといって、できていないから、今度こそ頑張りたい。ジャンプが完璧じゃなかったのが良かったかな」と前向き。昨年この大会でSP2位から失速して5位に涙した弱い姿はどこにもない。1位の金のジャンプを「参考にしたい」と口にする余裕もみせた。「SPは完全に忘れる」。フリーも攻めて逆転優勝を狙う。【高場泉穂】