<男子テニス:国別対抗戦デ杯ワールドグループ・日本-英国>◇1回戦◇4~6日◇英バーミンガム
世界6位で日本のエースの錦織圭(26=日清食品)が約5時間の死闘の末に敗れ、日本は通算1勝3敗でベスト8進出を逃した。錦織は13年ウィンブルドン覇者で同2位のアンディ・マリー(28)に、2セットダウンから追いついたが、5-7、6-7、6-3、6-4、3-6の4時間54分で力尽きた。錦織のデ杯シングルスの連勝は11でストップ。日本は9月16日からの入れ替え戦で世界グループ残留に挑む。
約9000人の超満員の観客が、固唾(かたず)をのみ、狂喜乱舞し、ため息をついた。息が詰まるようなラリー戦が展開され、4大大会決勝のような信じられないプレーが相次いだ。そして、最後に錦織は敗れた。「可能性もすごく見えた5セット目だった。自分が集中力を続けてたら展開も違った」。言葉少なにくちびるをかんだ。
両者合わせて352ポイント。約5時間戦って、ポイント差はわずか6。14年ツアー最終戦で錦織が勝った時は、マリーは腰を痛めていた。“ガチンコ”勝負では、最も競り、マリーを追い詰めた。最後は「彼のしぶといリターンからの攻めに耐えきれなくてミスが出てしまった」と、世界2位の底力に力尽きた。
プロだから、どんな試合内容でも敗退に心は傷つく。この日も「悔しい。悔やむポイントはいくつかある」。特に、最終セットの第1ゲームでマリーのサービスゲームを破り、リードした第2ゲームだ。「もうちょっと第1サーブが入っていたら違った」と、簡単にブレークバックを許した場面を悔いた。
それでも、昨年から続くモヤモヤ感から脱出する光は見えた。「落ち着いて、いろんなボールを交ぜながらできた。自分に合った(新たな)テニスを、また発見できた」。デ杯は自分を成長させる場だという。10日から始まる米インディアンウエルズ、23日からの米マイアミの2つのマスターズで、それを証明してみせる。【吉松忠弘】
◆デビスカップ 1900年に始まった男子の国別対抗戦。81年に世界グループが創設され、16カ国が1年をかけてトーナメント方式で優勝を争う。同グループの下部には、世界を3地域に分けたゾーンがある。年に1回、世界グループ1回戦敗退国と、地域ゾーン勝ち上がり国、計16カ国が、翌年の世界グループ入りを争う入れ替え戦がある。16年は135カ国が出場予定。