織田信成「あの涙は…」引退3年で自己ベスト更新

優勝を決め笑顔を見せる、左から宮原、樋口、宇野、織田(撮影・足立雅史)

<フィギュアスケート:ジャパン・オープン>◇1日◇さいたまスーパーアリーナ

 「あの涙の引退はなんだったんだろう~」。プロフィギュアスケーターの織田信成さん(29)が、嘆き節で会場の笑いを誘った。

 13年末の全日本選手権で涙ながら引退を発表してから3年。バラエティー番組などに活躍の幅を広げているなかで、3年ぶりの試合出場となったが、なんと自己ベストを更新してしまった…。

 「ビックリしちゃった」というフリー演技は、冒頭の4回転トーループ-3回転トーループからほぼミスのない出来栄え。ジャンプしながらのガッツポーズも飛び出す会心の内容は、とても3年前に現役を引退した選手とは思えなかった。得点は178・72点。現役時代の自己最高は175・64点。得点は国際スケート連盟においては非公認となるが、「3点くらい更新してる」。そして冒頭の「あの涙の引退はなんだったんだろう~」発言に至った。

 これまでもファンをさまざまな場面で驚かせてきた。今回の結果を受けて現役復帰の可能性を問われると、「ないです! ないです!」と苦笑まじりに否定していた。