恩師山口総監督も涙「悲しみ癒えない」/平尾氏悼む

教え子の訃報に寂しい表情を浮かべる伏見工・京都工学院の山口総監督(撮影・益子浩一)

 “泣き虫先生”こと伏見工(現京都工学院)高の山口良治総監督(73)が、教え子である平尾誠二氏の訃報を悲しんだ。

 20日、京都市内で取材に応じ「自分のおやじが死んでも、こんなに悲しむことはなかった。私が生きている間に、この悲しみが癒えることはないやろう」と目を真っ赤に腫らした。

 この日朝に、平尾氏の親戚関係にあたる元神戸製鋼FBの細川隆弘氏から悲報の連絡を受けた。

 これまでは頻繁に連絡があったというが、最近は電話をしてもつながらず、心配していたという。

 平尾氏が中心となり、荒れた伏見工高を80年度に全国初制覇に導いた快進撃は、ドラマ「スクール☆ウォーズ」として描かれた。

 山口総監督は「病状は知らなかった。誰に聞いても分からない。私に心配をかけまいと思ったのやろうか-。よくなると信じていたから、まさか、死んでしまうとは思ってもいなかった」と、空を見つめながら言葉を振り絞った。