平尾さん母校伏見工「日本一」約束守る 花園第1歩

ゴールラインに向かう伏見工・京都工学院のNO8小川(撮影・木村有三)

 故平尾誠二氏の母校伏見工(現京都工学院)が22日、宇治市で行われた全国高校ラグビー京都府予選・決勝トーナメント1回戦で81-5と亀岡を下し、2年連続21度目の花園へ好発進した。

 4月の学校統合で登録名は伏見工・京都工学院になっても、速い展開力は不変だ。80年度にSHとして平尾氏とコンビを組み全国制覇した高崎利明GMは「あの時を思い出した」と感慨深げ。だが、現役部員に負担はかけたくない。「平尾のことを背負うことはない。君たちの試合だ」と語りかけ、喪章もつけなかった。「『日本一になるからお前も頑張って治せ』と平尾と約束したんです。あいつは守らず逝った。僕は守りたい」と高崎GM。悲しみを乗り越え、5度目の頂点への戦いが始まった。