東海大が決勝へ タタフ5トライ大暴れ 打倒帝京大

後半37分、ブロックに来た相手をかわし、トライを決める東海大NO8タタフ(撮影・山崎賢人)

<ラグビー全国大学選手権:東海大74-12同大>◇準決勝◇2日◇東京・秩父宮

 東海大のNO8テビタ・タタフ(2年)が同大相手に5トライの大暴れで、チームを2年連続の決勝に導いた。昨年4月に日本代表入りしたトンガ人留学生は、開始2分にモールから飛びだして先制トライ。強力FWの中心として74-12の大勝に貢献した。8連覇を目指す帝京大は、課題を残しながらも天理大に42-24と勝利。9日の決勝(東京・秩父宮)は、2年連続同じ顔合わせとなった。

 FWの塊から、タタフが飛びだした。キックオフから1分46秒、エースの先制トライで東海大は勢いに乗った。9分にはスクラムを押し込んでトライを奪い、31分には崩れたスクラムのボールを拾って加点した。37分、さらに後半37分と重ねて「記憶にない」という計5トライを挙げた。

 スクラムの強さなど強力FWがチームの武器。相手をゴールライン際まで押し込み、最後はタタフが183センチ、110キロの体を生かした驚異的な突破力をみせる。「みんなが運んだボールだからこそ、確実に決めたい」。決勝進出の立役者は、優しい目で言った。

 「決勝では帝京に勝って日本一になりたい」と言った。1年生の昨季は負傷でリーグ戦に出場できず。大学選手権で公式戦初出場したものの、万全の状態ではなかった。決勝の帝京大戦も後半7分からの出場。ピッチにいた33分間は12-12と互角だっただけに「初めから出ていれば、勝てたかもしれない」と、リベンジへの思いを胸に言った。

 東京・目黒学院を卒業後はトンガに戻り、仕事をする予定だった。しかし、東海大から誘われて大好きな日本に残ることを決めた。10人きょうだいの長男。21回目の誕生日のこの日は、試合前に2人の妹と7人の弟ら家族が電話で誕生日を祝ってくれた。「パワーになった」と笑った。

 将来の夢を聞かれ「まずは東海大の優勝」と言った後「トップリーグでプレーして、日本代表で活躍すること」と言った。昨年4月には代表入りし「高いレベルの相手とプレーできたことが経験になった」。もちろん、19年のW杯も意識する。「大好きな日本のために戦いたい」。米領サモア生まれのトンガ育ち。日本を愛するタタフが、その突破力で帝京大を王座から引きずり降ろす。【荻島弘一】

 ◆テビタ・タタフ 1996年1月2日、米領サモア生まれ。幼いころにトンガに転居し、6歳でラグビーを始める。12年に来日して東京・目黒学院高入学。13年には同校を22年ぶりの花園へ導く。15年に東海大入りしたが、同年夏に左ヒザの前十字靱帯(じんたい)を断裂し、ほぼ1年を棒に振った。好きな選手は元オーストラリア代表でサントリーのNO8ジョージ・スミス。