富士見20年ぶり初戦突破 昨年総体8強の城南下す

スパイクを決める富士見の久保田(中央)

<バレーボール・全日本高校選手権:富士見2-0城南>◇女子1回戦◇4日◇東京体育館

 女子は4年連続9度目出場の富士見(静岡)が、2-0で昨年全国総体8強の城南(徳島)を下し、同選手権では1997年以来20年ぶりの初戦突破を果たした。今日5日の2回戦は米沢中央(山形)と対戦する。

 勝利の喜びを全員で分かち合った。第2セットを25-17で制すると、選手たちは抱き合い、大型バス10台以上で駆けつけた約500人の応援団も一体となって喜んだ。甲斐健悟監督(33)は「全国で勝つことを目標にやってきたのでうれしいですね」。試合後は選手1人1人をねぎらい、充実した表情を見せた。

 大崩れしなかった。第1セット序盤は5点差をつける楽勝ムードが漂ったが、5連続得点を許し、一時は逆転された。それでも、高橋伶奈主将(3年)のスパイクで悪い流れを断ち切った、その後、要所で久保田成(3年)が強打を決めて再逆転に成功。勢いそのまま第2セットは、序盤に5点差をつけて圧倒した。

 高橋は「リズムが悪い時に気持ちを立て直せたことが大きかったです」と声を弾ませた。年末は今大会に出場している共栄学園(東京)や川崎橘(神奈川)などと練習試合を重ねた。「強いチームにもスパイクが通用して自信になりました」と久保田。全国強豪校との実戦で手応えをつかみ、本番に臨んでいた。

 同校は今年で4年連続出場だが、過去3年間は初戦敗退。1年時から主力として出場している久保田は「いろんな経験をさせてもらって今日の1勝があると思います」と言った。今日の2回戦では米沢中央と対戦。高橋は「みんなで思いをつないで、必ず勝ちたいです」と言葉に力を込めた。【神谷亮磨】