カーママ小笠原歩、新種目で平昌再挑戦へ「楽しみ」

カーリング日本混合ダブルス選手権の強化推薦チームに選ばれた小笠原(左)は笑顔で会見する。右はペアの阿部(撮影・黒川智章)

 18年平昌五輪を目指し、3月のカーリング日本混合ダブルス選手権(1~5日、北見市)に出場する小笠原歩(38=北海道銀行)らが17日、札幌市内で会見した。目指すは平昌から新たに採用される種目で、チーム戦と合わせて4度目の五輪出場。カーリング界をけん引してきたベテランが、06年トリノ、10年バンクーバー両五輪で日本女子監督を務めた阿部晋也(37=札幌)とコンビを組み、五輪切符に再チャレンジする。意気込みを聞いた。

 -強化委員会推薦枠という形で道が開けた。率直な気持ちは

 小笠原 混合ダブルスは1度、普及のために出場したことがあるが、きちんと準備をして出るのは初めて。戦術等はチーム戦とは異なるが、カーリングをするということは同じ。実際は募集人数に達していないと聞いたので、落選するかもしれないけどと思いながら申し込んだ。でも私たちが組んで出ることに価値があると思ってもらったということ。阿部君とは昔からの仲なので良いチームになると思っている。

 -協会から打診されたときの心境は

 小笠原 (チーム戦の)全日本選手権が終わった後、話を聞いた。五輪で新種目が採用されるということで、多くの日本の人に知ってもらえるきっかけになれば。不安はあるが、同じ北海道銀行の仲間が3チーム出ている。切磋琢磨(せっさたくま)して表彰台を3ペアで独占したいということも視野に入れて出ることにしました。

 -4人制で培ったものを、スイープがカギになる混合ダブルスでどう生かすか

 小笠原 今はスキップだが、復帰前はセカンドだった。若手と一緒に練習しているので(スイープの)体力は心配していない。安定感を持って試合するのが私たちの特徴。作戦は頭が良い阿部君に任せます。

 -07年に98年長野五輪5位スキップの敦賀信人と一緒に混合ダブルスに出ている。当時との違いは

 小笠原 トリノ五輪の後、休養明けだったからぶっつけ本番だった。当時は、普及を兼ねての出場だったし、今の方が練習も積んで技術も成長しているはず。ただ、戦術面で専門に混合ダブルスをやっている人もいる中で初の経験。どこまで通用するか楽しみ。

 -1度、五輪への道が途絶えたが気持ちは切り替えられたか

 小笠原 チームでやってきて五輪に出られなかったという結果は受け止めている。混合ダブルスで通用するかは未知の世界。平昌を見るよりも、まずは日本でどれだけやれるかに意識を置いて臨みたい。

 ◆カーリング混合ダブルス 18年平昌五輪で新たに採用される。1チームは男子1人、女子1人の2人で構成。チーム戦(4人)では1エンド8個のストーンだが、混合団体は1エンド5個のストーンを投じ、8エンドで争う(エキストラエンド=延長あり)。平昌五輪出場は開催国の韓国を含め男女各8チーム。今後は日本選手権、同選手権優勝ペアが出場する世界選手権(4月22~29日、カナダ)がある。昨年と今年の世界選手権の順位で獲得する五輪ポイントの合計で、韓国以外の7カ国が決まる。