新潟五十嵐、ワイルドカード争いに「1点でも多く」

新潟対京都 第4Q、新潟のPG五十嵐(左)がシュートを決めて71-81と追いすがる

<バスケットボールBリーグ:新潟75-85京都>◇19日◇アオーレ長岡

 新潟アルビレックスBBは京都ハンナリーズに75-85で敗れ、連勝はならなかった。チャンピオンシップ進出をかけたワイルドカード(各地区3位以下の中の勝率上位2チーム)争いは、2位から3位に後退した。前日18日の試合で左肩を負傷したセンター(C)ダバンテ・ガードナー(25)ら主力が欠場する中、大黒柱のポイントガード(PG)五十嵐圭(36)が13得点と気を吐いたが、及ばなかった。

 五十嵐が執念を見せた。「アタックし続けなければならなかった」。48-56で迎えた第4クオーター(Q)、果敢にシュートを狙いに行く。相手のファウルを誘って6本のフリースローを獲得すると、5本成功。71-84と敗色濃厚の残り27秒では、このQで2本目のレイアップを決める。自身13得点中9得点を最終Qにマークした。

 勝利が難しい状況になっても貪欲だった。「ワイルドカードを考えたら、少しでも得失点差を詰めておかなければならない」。新潟はワイルドカードを京都、大阪と争っている。この試合に敗れて19勝19敗と同勝率で3チームが並んだが、得失点差では大阪に続く3位だ。

 この状況が続けば、対戦相手同士の得失点差で順位が決まる可能性もある。「だから1点でも取らなければならない」。たとえ勝てなくても、最後まで可能性を追求する。五十嵐はそんなメッセージを、プレーを通してチームメートに送った。

 連勝を狙った2戦目、新潟は1試合平均21・6点のガードナーが左腕をつった状態でベンチを温めた。3点シュートの成功率39%のスモールフォワード(SF)池田雄一(33)も前日の試合で左足を痛め欠場。第2Qではシュートの精度を欠き、わずか8得点にとどまった。

 だからこそ、五十嵐は丁寧なプレーを強調した。「スクリーンを、しっかりかけるなど、細かい精度を上げればもっと得点できる」。次節(22日)は中2日でSR渋谷戦。「どういうプレーが必要か。これからは練習の時から言葉に出していかないと」。視界に入っているチャンピオンシップ進出に向け、大黒柱が前面に出る決意を見せた。【斎藤慎一郎】