瀬戸大也ANAと所属契約へ 愛、羽生と五輪の顔

リオ五輪競泳メダリストの所属先

 リオデジャネイロ五輪競泳男子400メートル個人メドレー銅メダルの瀬戸大也(22=JSS毛呂山)が、4月からANAとの所属契約に向けて最終調整に入っていることが13日、分かった。交渉は細部の詰めを残すが、今月末にも発表される見通しとなった。ANAは20年東京五輪オフィシャルパートナーで、フィギュアスケート羽生結弦(22)や卓球福原愛(28)が所属。最高級の支援を受けて、早大卒業後の第1歩を踏み出す。

 瀬戸が、これ以上ないバックアップを受けて、20年東京五輪に動きだす。4月からのANAとの所属契約に向けて、交渉が大詰めを迎えていることが判明した。順調に進めば、今月末にも「ANA瀬戸」が誕生する見通し。4月の新年度からANA所属として、活動を始める。

 まさに五輪メダリストにふさわしい所属先だ。ANAは、瀬戸と同じ22歳のフィギュアスケート男子14年ソチ五輪金メダル羽生、そして五輪2大会連続銅メダルの卓球福原と契約している。冬季と夏季で「五輪の顔」といえる存在が所属している。瀬戸は13、15年世界選手権を連覇し、昨夏のリオ五輪は銅メダル。東京五輪で金メダルを目指す22歳にとって、羽生と福原は、大きな刺激を受けることができる「仲間」となる。

 もちろん競技外でのサポートも万全になる。瀬戸は複数種目を泳げる「タフさ」を求めて、リオ五輪後も海外遠征を繰り返している。今年もすでに米国で2度、国際大会に出場。海外遠征に伴う長距離移動では、ANAによるバックアップが期待できる。

 ANAは、15年6月から20年12月末まで東京五輪オフィシャルパートナー(旅客航空輸送サービスカテゴリー)の契約を結んでいる。昨年は陸上男子100メートル世界記録保持者ウサイン・ボルト(30=ジャマイカ)をCMに起用するなどワールドワイドに活動している。自国開催の五輪に向けて、瀬戸に期待を寄せた形だ。

 瀬戸は、26日に早大の卒業式を迎える。その後は、7月の世界選手権ハンガリー大会代表選考を兼ねた日本選手権(4月13~16日、愛知)に向けて最終調整に入る。所属契約がまとまれば、日本選手権が「ANA瀬戸」のデビュー戦になる見通しだ。瀬戸が新しい翼を得て、3年後の東京五輪に向けてスタートを切る。

 ◆瀬戸大也(せと・だいや)1994年(平6)5月24日、埼玉・入間郡生まれ。6歳の時に水泳を始める。埼玉栄高時代は高校総体で3年連続個人メドレー2冠を達成。高校3年だった12年ロンドン五輪は落選した。13年4月に早大に進学。13、15年世界選手権では男子400メートル個人メドレー金メダル。昨夏のリオデジャネイロ五輪は同種目で銅メダルを獲得した。400メートル個人メドレーの自己ベストは、日本歴代2位の4分8秒47。家族は両親と妹。174センチ、75キロ。