宇野昌磨首位も「自分に負けた」安全策の2回転

男子SPで演技する宇野(撮影・山崎安昭)

<フィギュアスケート:国別対抗戦>◇第1日◇20日◇代々木第1体育館

 宇野昌磨(19=中京大)は103・53点で首位につけ、日本の1位発進に貢献した。

 宇野は、演技を終えると氷上をすたすたと歩くように戻った。自己ベストに1・33点差の103・53点で首位発進したが「自分に負けた。自分にもみんなにも申し訳ない。後味の悪いSPになった」と悔やんだ。

 ポイントはトーループの連続ジャンプ。4回転-3回転の予定だったが、後半を安全策の2回転にした。「チーム戦なのでミスすると迷惑をかける。3回転にいけなくもなかったが、2回転に逃げてしまった」。団体戦に伴う冷静な判断ともいえるが、今季のテーマは「攻める」だった。次々と4回転を習得してきた19歳には満足感はなかった。

 フリーでは攻めの姿勢を取り戻す。来季を見据えて、4回転フリップを基礎点が1・1倍になる演技後半に初めて投入する。「フリップが最初しか跳べないという基準から、どこでも跳べるという基準にしたい」。今季ラストの演技でチャレンジを貫く。