<関西大学ラグビー・春季トーナメント:近大35-35天理大>◇準決勝◇4日◇兵庫・JR西日本鷹取グラウンド
天理大が引き分けによる抽選で、決勝進出を逃した。昨季は大学選手権4強入りも、この日は関西学生代表のCTB王子拓也主将(4年)らを教育実習で欠いた。先発15人で4年は4人。フレッシュなメンバーで結果を残せず、小松節夫監督は「黒のジャージーを着て、チャンスを生かせる選手もいれば、そうでない選手もいる。教育実習から4年生が帰ってきたときに『ポジションがない』となるように、やって欲しかった」と物足りなさを口にした。
その中で光ったのが1年の活躍だ。大阪・大産大付出身のSO松永拓朗は、5月28日の早大戦に続き2週連続のフル出場。スペースを突く走りが随所に見られ、ゴールキックも5本全て決めた。特に33-35の後半37分には、左中間から同点のコンバージョンキックに成功。「早稲田戦は相当緊張したけれど、今回は少しリラックスしてプレーできた。自分でも(ボールを)持って行けるのは、自信のあるところです」とアピールした。
高校時代は国体の大阪府選抜に選ばれたが、全国的には無名だ。天理大は昨季、1年だったSO立見聡明が、大学選手権準決勝の帝京大戦で先発出場。小松監督は「(この日)立見も良かった。ずっと競争は続く」と期待を込める。その上で指揮官は「すごくいいものを持っている」と松永を評しながら、注文をつけた
「CTBに(主将の)王子がいれば、ある程度引っ張ってくれる。でも、いないときに(松永が)ゲームをコントロールできるかと言えば、厳しい。チームを勝たさなければいけない」
1年とはいえ、大学日本一を目指すチームのSOに求められるものは大きい。松永は「シーズンでは大学選手権に出て、10番をつけていたい。自分のいいところを伸ばして、ずっと10番を守れるようにしたい」と言い切った。勝負の秋へ、抽選ながら“1敗”を糧にしたい。