大坂なおみ、次戦相手ストリコバが「新幹線」と命名

大坂のウィンブルドン勝ち上がり対戦予想

<テニス:ウィンブルドン選手権>◇3日(日本時間4日)◇英国・ウィンブルドン◇男女シングルス1回戦ほか

 女子シングルス1回戦で世界59位の大坂なおみ(19=日清食品)が、大会初出場初勝利を挙げた。同100位のソリベストルモ(スペイン)に6-3、7-6の1時間54分でストレート勝ち。これで大坂は4大大会全てで白星を挙げた。2回戦では同23位のストリコバ(チェコ)と対戦する。

 初めて踏んだウィンブルドンの芝が、大坂にほほ笑んだ。15年は予選1回戦敗退。昨年は膝のケガで欠場。会場に入ることなく、2年連続で去った悔しさを、思い切りぶつけた。「本当にうれしい。勝てたからなおさら。負けてたらがっかりするもの」と安堵(あんど)の表情を見せた。

 芝の大会には、過去6大会しか出ていない。初めて挑戦した15年英国のツアー下部大会で準優勝した以外は、1大会1勝が精いっぱい。「まだまだ経験が足りない。いつも練習も試合も、初体験のように感じる」と話すが、この日は違った。第1、第2セットともにブレーク成功は1度ずつだったが、得意のパワーで終始攻め、主導権を渡さずに押し切った。

 次は第22シードのストリコバが相手。ツアーでは2年前の東レ・パンパシフィック・オープン1回戦でストレート負けして以来2度目の顔合わせとなるが「今の私はあの頃よりいい選手になっている」と自信を持つ。前日には一緒に練習した仲のストリコバからはなぜか「新幹線」とあだ名をつけられた。「大阪」にかけたのか、サーブの速さに例えたのかは分からないが、既に女子テニス界に強烈な印象を残していることだけは確かだ。最速200キロを超える“新幹線”サーブも、芝では大きな武器となるに違いない。

 この日の勝利で4大大会全てで白星を挙げた。昨年の全豪で予選を勝ち上がり4大大会本戦初出場。3回戦まで進むと全仏、全米でも3回戦に進出。一気に世界へ飛躍するきっかけをつかんだ。しかし、今年は壁にぶち当たっている。昨年の4大大会では必ずシード選手を破ったが、今年は全豪、全仏と2連敗。次こそ新幹線の名付け親、シードのストリコバを超特急サーブで撃破する。【吉松忠弘】

 ◆WOWOW放送予定 5日午後7時半から。6日午前0時から、ともにWOWOWライブ。生中継。男女シングルス2回戦ほか。