あん馬の亀山耕平、復活メダルに闘志「最善尽くす」

徳洲会かまくら体操クラブの子どもたち約30人と共に写真に納まる、体操世界選手権のあん馬に出場する亀山(中央)(撮影・戸田月菜)

 日本が誇るあん馬のスペシャリストが、復活のメダル獲得に燃えた。

 体操の世界選手権(10月2日開幕、カナダ・モントリオール)の種目別あん馬に出場する亀山耕平(28=徳洲会)が20日、神奈川・鎌倉市内の所属先の体育館で行われた壮行会に出席した。徳洲会かまくら体操クラブの子どもたち約30人の前であん馬の演技を披露し、子供たちからはメッセージ入りの日の丸と、千羽鶴が贈られた。

 2013年の世界選手権のあん馬で金メダルを獲得。しかし、リオデジャネイロ五輪の代表には入れず、一度は引退も考えた。「いろいろな経験を経て、今は金メダリストのプライドは全くない。本当の意味で挑戦者としてやっていきたい」と、3年ぶりの代表復帰を果たし決意表明。開脚した倒立姿勢で移動する、あん馬の最高G難度の大技「ブスナリ」について「演技の最初にやるし、リスクも伴う技。入念に慎重にやりたい」と話した。

 昨年10月の全日本シニア選手権では、平行棒の演技中に突き指し、後ろ2回宙返りではバーに頭をぶつけた。「ありえないミス。もうやめろって言われていると感じた。6種目を続けていくのは無理だと悟った」。以後はあん馬に専念し、日本代表への復帰をつかみ取った。「スポーツ選手は見てもらって価値がある。メダルを持って帰ることに最善を尽くしたい」と力強く言い切った。