ジョセフHC、サンウルブズ兼任でW杯向け一体強化

16年10月、サンウルブズの新ヘッドコーチに就任したティアティア氏(右)はジョセフ日本代表ヘッドコーチと握手

 ラグビー日本代表のジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC、47=ニュージーランド)が、スーパーラグビー(SR)の日本チーム、サンウルブズの来季HCに就任する方向で最終調整が進められていることが28日、分かった。今季指揮を執ったフィロ・ティアティアHC(ニュージーランド)は退任する。代表HCが同チームの指揮を執るのは参戦3季目で初めてで、19年W杯日本大会に向け、一体的な強化を推し進めていく狙いだ。

 サンウルブズが2年後に迫ったW杯を意識し、日本代表色をより強めた強化体制を敷くことになった。

 関係者によると、ジョセフHCが兼務する最大の狙いは、代表に近いメンバーと戦術で強豪クラブを相手に直接指揮を執ることで、日本代表の成熟度を加速させること。7月までの今季は60人近い選手がチームに名を連ね、「底上げ」という収穫があったが、一方で結果は2勝13敗で18チーム中17位に終わった。試合ごとに大きく選手が入れ替わり、戦術を浸透させきれなかった背景もあり、来季はより「代表」を意識したメンバーで勝利を追求していく形になりそうだ。

 9月中旬に都内で行われた日本代表候補合宿では、同HCが、サンウルブズの重要性と考え方をあらためて選手に説明。今季も合宿などに同行し、「チームジャパン2019総監督」という立場で選手起用などに関わってきたが、「代表とサンウルブズをよりシンクロさせていく必要がある。SRで勝つことは成長に直結する。私自身ももっと関わりを深めなければいけない」とビジョンを掲げていた。

 代表のテストマッチが6月、11月に限定されるラグビー界において、ニュージーランドやオーストラリアなどの南半球の強豪クラブを相手に2月から7月までの長期間を1つのチームとして戦うことができるSRは、W杯8強入りを目指す日本にとって重要な意味を持つ。15年W杯で4強入りしたアルゼンチンも、代表とほぼ同じメンバーで構成したジャガーズでSRに参戦し、さらなる強化を続けている。

 15年W杯で日本を率いたエディー・ジョーンズHCは長期合宿と圧倒的な練習量で世界と戦ったが、ジョセフHCは「我々の準備の仕方はこれまでの日本代表とは違う」と強調し、「強化の柱=スーパーラグビー」という姿勢を一貫して示してきた。2本のタクトを託された指揮官が、現場から両輪での強化を進めていく。

 ◆ジェイミー・ジョセフ 1969年11月21日、ニュージーランド(NZ)生まれ。オタゴ大卒。現役時代のポジションはフランカー。NZ代表20キャップで95年W杯準優勝。95~02年は日本のサニックス(現宗像サニックス)に所属。日本代表9キャップで99年W杯出場。現役引退後の11年からSRのハイランダーズでHCを務め、15年シーズンは優勝。趣味はスキューバダイビングとサウナ。家族は妻と1男3女。196センチ、110キロ。

 ◆スーパーラグビー 南半球の強豪国であるニュージーランド(NZ)、オーストラリア、南アフリカに拠点を置くチームが争う世界最高峰のリーグ。96年に12チームで始まり、16年にサンウルブズなどが参戦。今季は18チームが参加、レギュラーシーズンは各チーム全15試合。各カンファレンス1位など8チームがプレーオフに進む。毎年2月から7月に行われ、日本のトップリーグと時期が重ならないため、両リーグに参加可能。サンウルブズHCは昨季はマーク・ハメット氏、今季はフィロ・ティアティア氏(ともにNZ)。