森薗政崇3度目V!最後の学生大会で有終の美 卓球

卓球の全日本大学総合選手権で、世界選手権男子ダブルス銀メダルの森薗が2年ぶり3回目の優勝を飾る

 卓球の世界選手権男子ダブルス銀メダルの森薗政崇(22=明大)が2年ぶり3度目の優勝を果たした。

 準々決勝で、世界選手権代表の田添健太(22=専大)を1-2から4-2と逆転勝ちして勢いに乗る。決勝では吉村和弘(21=愛工大)に0-2とリードを許しながらも4-3と競り勝ち、最後の学生大会で有終の美を飾った。

 東京五輪まで999日となったこの日、森薗がダブルスだけでなく、シングルスでの存在感をあらためて示した。2年ぶり3度目の優勝を決めた、大学4年の森薗は「大学卒業後、卓球で飯を食っていく決意を持っている。負けたくなかった」と「卓球のプロ」としての強い覚悟で競り合いを制した。

 ダブルスの世界選手権銀メダリスト。だが、従来通りなら男子の五輪出場枠は3。現在、14歳張本智和を含め、日本男子のレベルは上昇中。森薗の世界ランク53位は、日本人10番目。世界選手権メダリストとはいえ、東京五輪出場の道は簡単ではない。だからこそ、どんな大会でもシングルスでの結果が必要だった。

 得意のダブルスとは違い、シングルスでは思ったようなプレーができない日々が続いた。14歳張本、17歳平野美宇らのスピードあるプレーの映像を研究。「年下でも、見習うべきところは見習う」と謙虚な姿勢を貫き、新たなプレースタイルを開眼させた。8月のユニバーシアードでは男子シングルスでは日本勢初の連覇を達成。今大会も2年ぶりに制した。

 東京五輪まで999日。「ダブルスで結果を出しても五輪には出られない。世界ランクを上げるため、ひたすら愚直に練習をするしかない」。厳しい道程だが、森薗の表情は充実していた。