新潟が3度リーグV経験の柏木獲得「まずCS進出」

チームTシャツを着て健闘を誓う柏木(左)と上江田

 新潟アルビレックスBBが29日、18-19年シーズンの新戦力、元日本代表で昨季名古屋ダイヤモンドドルフィンズに所属したPG柏木真介(36)と、富山グラウジーズから移籍のSG上江田(うえた)勇樹(31)の入団会見を行った。柏木は旧JBL、NBLのアイシン(現B1三河)で3度のリーグ優勝を経験した実績の持ち主。PG五十嵐圭(38)の中大、日立(現B1渋谷)時代の後輩で06年世界選手権でともに日本代表入りした。五十嵐とのダブル司令塔で、チームに勝者のメンタルを植えつける。

 「オレンジ、似合うでしょう」。会見でチームカラーのオレンジ色のTシャツを着た柏木は笑顔で言った。その明るさの奥底には「目指すのは優勝。そのためにもまずチャンピオンシップ(CS)進出」という使命感がある。

 実績は申し分ない。日本代表として06年の世界選手権のほか、アジア選手権、東アジア選手権に合計8回出場。アイシン時代には司令塔として3度のリーグ優勝と、全日本総合選手権1度優勝。卓越したゲームメークは折り紙付きだ。

 今季限りで名古屋Dを退団。「自分が必要とされていると感じた」とキャリア4チーム目になる新潟へ移籍を決めた。新潟からは昨季からオファーを受けていた。2度目のラブコールで本命をくどき落とした新潟の小菅学社長(44)は「チームを勝たせることができる選手」と絶賛する。

 柏木も新潟に縁も感じている。大きいのが五十嵐の存在だ。中大の1年先輩で、当時からバスケットだけでなく、私生活でも親交があった。オフには上越市の五十嵐の実家に遊びに行ったこともある。新潟移籍に関しても五十嵐から情報を聞き、相談した。

 「若いときはお互いイケイケでプレーしていた。今、圭さんとどんなプレーができるか楽しみ」。ともに大ベテランの域に達した。あうんの呼吸でプレーできる信頼関係もある。「チームが勝つために頑張りたい」。18-19年シーズン、新潟を成長させるために、優勝を熟知する男が加わった。【斎藤慎一郎】

 ◆柏木真介(かしわぎ・しんすけ)1981年(昭56)12月22日生まれ、北海道出身。東海大四高から中大に進み、04年に日立に入団。リーグ新人王に輝く。06年にアイシンに移籍し、07-08年にリーグMVP。17年名古屋Dに移籍。17-18年シーズンは34試合出場、1試合平均1・9得点、1・3アシスト。183センチ、83キロ。背番号3。