北海道市岡、Bリーグの「ブラピ」がインサイド救う

ボールを片手でつかんで笑顔を見せる市岡(撮影・西塚祐司)

 男子プロバスケットボールBリーグのレバンガ北海道は13日、札幌市内で新加入する市岡ショーン(27)の入団会見を行った。米国出身で米国人の父と日本人の母を持つパワーフォワードで、12年アジア杯では日本代表として準優勝に貢献した。米俳優ブラッド・ピット似のイケメンは198センチの体格を生かし、チームの課題であるインサイドでの活躍を誓った。

 Bリーグ界の「ブラピ」がレバンガ北海道のインサイドを救う。市岡は晴れやかな表情で、通訳を兼務する清永貴彦チーム統括と入団会見に臨んだ。「ワクワク、興奮している。素晴らしいチームメートとの試合は待ち遠しいよ」。9日に札幌到着。この日はチームの全体練習に初参加し、早速、軽快な動きで汗を流した。

 米国出身で米国人の父と日本人の母親を持つ。高校を卒業した10年から日本に移り住み、3チームでプレーした。日本国籍を選択し、12年に日本代表入りの実績もある。昨年6月まで三河に所属していたが、両膝に痛みを抱えていたため退団。この1年間は米国で体の使い方から見直し備えてきた。2季ぶりのリーグ復帰に「フレッシュなスタートになる」と気持ちを新たにした。

 役割は明確だ。チームの昨季リバウンド数はリーグ18チーム中で最下位(1試合平均34・9個)。パワーフォワードの市岡は、198センチの体格を生かした空中戦での活躍を期待されている。「ブロック、リバウンドで(リーグの)個人トップ10に入りたいね」と目標を掲げた。

 イケメンにも注目だ。三河の鈴木貴美一監督から「ブラッド・ピットに似てる」と言われた。「(ブラピは)ハンサムガイだからもちろんうれしい。けど自分では似てると思わないけどね」。慣れない日本語はあまり話さず、ちょっぴりシャイな性格だが、甘いマスクで女性ファンのハートもつかみそうだ。

 Bリーグのベンチ入りの外国籍選手は最大2人。日本国籍ながら、身長が2メートル近くあり、経験豊富な市岡の存在は今後のチーム編成でも大きなメリットとなる。10月開幕のシーズンへ「ハッスルプレーを見せて全力を尽くして頑張りたい」。映画の都・ハリウッドがあるロサンゼルス生まれの背番号10が、チーム初のプレーオフ進出に導く。【西塚祐司】

 ◆市岡(いちおか)ショーン 1991年4月3日、米国生まれ。父は米国人、母は日本人で5歳から競技を始める。米国の高校卒業後から日本でプレー。10~12年リンク栃木、12~13年トヨタ自動車、13~14年アイシン三河に所属し、コミュニティーカレッジでの学業を経て、15~16年に三河復帰。12年には日本代表に選出されアジア杯で準優勝。ポジションはパワーフォワード。198センチ、96キロ。