奥原希望3年ぶり決勝「今年最強」マリンが相手

第2ゲーム、スマッシュを決める奥原(撮影・丹羽敏通)

<バドミントン:ジャパンオープン>◇15日◇調布市・武蔵野の森総合スポーツプラザ◇女子シングルス準決勝

世界ランク8位の奥原希望(23=日本ユニシス)が2度目の優勝に王手をかけた。同17位・大堀彩(21=トナミ運輸)の挑戦を2-0で退け、初優勝を飾った15年大会以来3年ぶりの決勝進出。今日16日、リオ・オリンピック(五輪)金で今年の世界女王マリン(スペイン)と対戦する。

奥原は小さくうなずいて右手を握った。最後は大堀のスマッシュがネットにかかって決勝進出。シャトルと動きのスピードで上回った。2ゲームともしぶといラリーでミスを誘い、中盤以降に突き放した。

「点差以上に内容のある試合。1つ崩れれば(結果は)分からなかった」。最初に後輩をたたえながら試合を振り返った。ただ今大会、試合ごとにプレーの精度が上がってきたことで「反省点は特にない」と自信ものぞかせた。

15年大会で初優勝したが、銅メダルを獲得したリオ五輪直後の16年は準々決勝で山口茜に敗退。世界選手権を制した昨年は右膝を痛めて準決勝を棄権した。そんな奥原が今年の正月に掲げたテーマは「適度」。責任を背負いすぎず、熱くなりすぎず、目の前のことに集中する。無理せずシャトルをつないだこの試合もその象徴だった。

決勝の相手は「今年最強」と認めるマリン。昨年、戦わずして敗れたライバルには6勝4敗と勝ち越している。【小堀泰男】