世界選手権金の原田海が帰国「母に何かあげたい」

欧州遠征を終えて帰国した、左から野中、原田(撮影・戸田月菜)

20年東京五輪新競技スポーツクライミングの、世界選手権ボルダリングで金メダルを獲得した原田海(かい、19=神奈川大)が2日、世界選手権も含む欧州遠征から羽田空港に帰国した。

原田は金メダルを手に「まだ驚いています」と心境を吐露した。金メダルを取った後には大阪に住む母敬子さんにも「金メダルを取ったよ」と報告。日本時間深夜の決勝だったため、中継は見ていなかったらしく、翌日に「マジで? 知らんかった」と祝福されたという。日本に帰ってからは、家族からのお祝いというよりも「お母さんに僕が何かあげたい」と言う。何を渡すのかは「帰ってから考えます」と笑った。

東京オリンピック(五輪)は「あんまり考えていない」とのスタンスを変えない。「ワールドカップとかに向けてトレーニングをしていて、目の前の大会で成績を残せば結果的に出られると思う」とした。16年パリ大会での楢崎智亜(22=TEAM au)に次ぐ日本人ボルダリング金メダリストにも「実力はかなわない。肩を並べたとは思っていない」と引き締めた。

野中生萌(みほう、21=TEAM au)も世界選手権、アディダスロックスターズ(ボルダリングの大会)、リードW杯を経て同便で帰国。1カ月にわたる遠征を「右肩も痛めてしまって、結果が残せなかったので残念」と振り返った。今後は国体、アジア選手権に出場する。「出る大会全て優勝したい」と力強く言った。