北海道松島、代表司令塔・富樫を止めて連敗も止める

シュート練習するレバンガ北海道の松島(撮影・浅水友輝)

エースも連敗も、松島が止める! バスケットボールBリーグのレバンガ北海道は16日、今日17日の千葉ジェッツ戦(札幌・北海きたえーる)に向けた練習を札幌市内で公開した。Bリーグ誕生の16-17シーズン以来、14連敗中の天敵を封じるキーマンは松島良豪(26)だ。昨季から体重5キロ増で今季開幕から4試合で攻守に躍動。新チームが目指す鍛え上げた体によるディフェンスを象徴する男が、日本代表司令塔・富樫勇樹(25)を擁する難敵に挑む。

レバンガ北海道の松島が1試合ごとに手応えをつかんでいる。「昨年までシュートは自分の中に迷いがあったが(今季は)積極性を出して、レイアップや味方へのアシストがここまでは生きている」。開幕から4試合中3試合で先発。1試合平均の出場時間27分26秒は、昨年の11分53秒に対し約2・3倍。攻守でチームを支えるピースに成長している。

8月の新体制発足以来、ジョゼ・ネト監督(47)が目指す体作り重視の方針から、シーズン中もフィジカル強化の練習が徹底されている。松島は野菜中心だった食生活を、米などの炭水化物も積極的に摂取するなど見直し、2カ月で約5キロ増と肉体改造に成功。「ファウルをもらいながらもシュートを決めきる力だったり、リバウンドも相手に押し負けることも少なくなってきた」と効果を感じている。

沖縄出身で普段は陽気なムードメーカー。昨季に引き続き、開幕戦では試合前に「劇団松島」と銘打ち、みこしに乗って登場するユニークなパフォーマンスで会場を盛り上げた。それでも「ファンが期待してくれるのはうれしいけど、昨季はエンターテイナーが先にきてしまい、悔しいこともあった」。北海道加入4季目の今季はプレーでも存在感を発揮する心づもりだ。

ネト体制では持ち味の激しいディフェンスに加えて、得点能力も向上。本職のポイントガードのみでなくシューティングガードとしても出場する。今日17日は14連敗中の千葉が相手。昨季ベスト5に選ばれた司令塔・富樫の攻略がカギになる。「(対千葉で)競っているのはロースコアの試合。彼(富樫)をのせず、千葉のペースにさせないディフェンスをしたい」と松島。難敵撃破へ、チーム屈指のエンターテイナーがコート内でも「立役者」になる。【浅水友輝】

◆レバンガ北海道のカード別成績 東地区4、6位だった過去2シーズンと今季第2節まで計19チームと対戦し、中地区の横浜、三遠など3チームに不敗。反対に、勝利がないのは東地区の千葉のみ。地区別では対東地区21勝48敗、対中地区19勝11敗、対西地区12勝14敗。