ダンクで勢い馬場が故郷富山で躍動 カタールに快勝

第1Q、ゴール下に攻め込む馬場(撮影・垰建太)

<男子バスケットボールW杯(ワールドカップ)アジア2次予選:日本85-47カタール>◇11月30日◇富山市総合体育館

世界ランク49位でF組4位の日本が、同62位で同組6位のカタールを85-47で倒し、東京オリンピック予選を兼ねた19年ワールドカップ(中国)出場へ前進した。富山市出身の馬場雄大(23=アルバルク東京)が13得点7リバウンド4アシストと躍動。米国で活躍する渡辺雄太(24=メンフィス・グリズリーズ)、八村塁(20=米ゴンザガ大)が不在の中でもしっかりと勝ち切り、2次予選を5勝4敗とした。

馬場が故郷富山に錦を飾った。「Bリーグの力を見せたい」。プロになってから初めての富山でのプレー。格下カタールに一時は逆転を許す場面も乗り越えた勝利に「ほっとした」と表情を緩ませた。

代名詞のダンクシュートで、日本を勢いに乗せた。前半は攻撃がうまくはまらず、わずかにリードを許す展開に。ハーフタイムでラマス監督も「新しいゲームだと思ってやろう」と、チームを鼓舞して迎えた後半、第3Q残り4分18秒。比江島がゴール下でディフェンスリバウンドを取り、田中へロングパス。走り込んだ馬場がアシストを受け、豪快に右手でダンクシュートを決めた。このダンクをきっかけに勢いに乗った日本は第3Qだけで30得点、最後は38点差をつけた。

ダンクシュートは、元日本代表の父敏春さんとともに磨いてきた。奥田中卒業時に練習を始め、富山第一高1年の時の県大会で初めて成功。日の丸を背負い、父も見守る中でも決めた。「僕の持ち味でもあるし、チームも盛り上げられた」と照れながら笑う。3日のカザフスタン戦も落とせない一戦。「日本一丸となって頑張りたい」。故郷の声援を力に、23歳が豪快に攻める。【戸田月菜】