北海道ネト監督退任、後任に元女子代表監督の内海氏

退任が発表された北海道ジョゼ・ネト監督(18年10月29日撮影)

バスケットボールBリーグのレバンガ北海道は5日、ジョゼ・ネト監督(47)の退任を発表した。クラブは4日付で契約を解除。ディエゴ・ファルカオコーチも退任する。チーム歴代外国人監督の任期途中での退任は、14-15シーズンのウルタド監督以来3人目。今季就任のネト監督率いるチームは4勝15敗で東地区最下位と低迷していた。後任は元女子日本代表監督の内海知秀氏(59)。昨季途中からチームのアドバイザリーコーチを務めていた。今日6日、新監督の就任会見が行われる。

理想のチーム完成を実現することなく、ネト監督の退任が決まった。ここまで19試合4勝15敗で東地区最下位の6位。成績不振の責任を取り、クラブと双方合意の上で4日付で契約を解除された。チャンピオンシップ(CS)進出を期待されて今季就任した指揮官は「我々の目標はシーズンをしっかり100%で終わらせること。60試合を見据えてコンセプトを落とし込んでいきたい」と話していたが、シーズン途中でチームを離れることが決まった。

ブラジル出身の同監督はオリンピック(五輪)で2度、世界選手権で3度、同国代表の指揮官も務めるなどの指導実績を買われ、昨季まで3季指揮を執った水野宏太氏に代わって就任した。選手に高いフィジカルを求め「堅守・速攻」の理想を掲げていたが、総得点、総失点はリーグでともに下から4番目。先月24日の大阪戦で敗れてチームは泥沼のリーグ戦7連敗中で、今月2日には天皇杯でも京都に敗れていた。

開幕直前の8月末に就任した上、9月には北海道胆振東部地震の影響でプレシーズンマッチ出場を見送るなどチーム作りが遅れていたことも事実。序盤に栃木や千葉など強豪チームと対戦する厳しい日程だったこともあるが、ある選手からは「(求められているものが)僕らだからできないのか、できあがっているチームだとできるのか謎。ブラジルの選手の身体能力や背の高さで当てはめられたらできないこともある」と不満もあがっていた。

後任には、昨季途中からアドバイザリーコーチを務めた元女子日本代表監督の内海氏が就く。今日6日には新体制での練習がスタート。明後日8日、翌9日の富山戦(札幌・北海きたえーる)に向かう。

◆内海知秀(うつみ・ともひで)1958年(昭33)12月7日、青森県三沢市生まれ。秋田・能代工で3冠を達成し、日体大に進学。78年にインカレ優勝。81年から88年まで日本鉱業に在籍。88年札幌大監督に就任。01年4月~12年3月までジャパンエナジー(現JX-ENEOS)の監督を務めた。その後は女子日本代表監督も務め、04年アテネ、16年リオデジャネイロ五輪で指揮。昨年9月からはレバンガ北海道のアドバイザリーコーチを務める。