小椋久美子氏、バドミントン辞めようとした経験語る

競技生活の中で、ターニングポイントとなった出来事を語る小椋久美子さん(撮影・神谷真奈)

元バドミントン日本代表の小椋久美子氏(35)が20日、大阪府岸和田市の同市立山直中学校で「バドミントンを通じて夢を追い続けた日々、これからの夢・・・」と題して講演会を行った。同講演会は同校50周年を祝して行われた記念イベントで、生徒やその保護者ら約120人が集まった。

はじめに小椋は、競技を始めたきっかけや強豪校進学後に経験した環境の変化を振り返り「辛くて人生で1回だけバドミントンを辞めたいと思った」エピソードを披露。その中で家族にさまざまな形で支えられたといい「自分が決めていた限界を打ち破り、環境が自分を変えてくれた」。

またアテネ・オリンピック(五輪)直前にけがをして出場を諦めざるを得なかった時には、ある人に「けがには理由がある」と言われ、競技に対する姿勢ががらりと変わった。「何がターニングポイントになるか分からない。私はけがが人間的成長をもたらしてくれた」と話した。

現役時代にはプレッシャーに弱かったことも触れ、それをいかに克服したか説明した。最後には会場に集まった人に向けて「短所ばかりに目を向けず、長所にも注目することで自分の幅を広げ、経験値を高めることができる。ぜひ自分の長所、短所を改めて見つめてほしい」と投げかけた。