新潟チーム最長タイ9連勝 ブザービーターで逆転V

新潟対横浜 第2Q、Cガードナー(右)がダンクを決めて47-32

<バスケットボールB1リーグ:新潟89-88横浜>◇第36節◇20日◇アオーレ長岡

中地区首位の新潟アルビレックスBBがBリーグでのチーム最長タイで今季2度目の9連勝をマークした。横浜ビー・コルセアーズに89-88。第4クオーター(Q)の87-88からCダバンテ・ガードナー(27)がブザービーターの逆転シュートを決めた。出場停止が解除されたSG今村佳太(23)は昨年4月29日の三遠戦以来、356日ぶりにアオーレ長岡のコートに立った。新潟はチーム新の10連勝をかけ、21日横浜とのレギュラーシーズン最終戦に臨む。

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劇的な幕切れに場内が沸いた。速攻からゴールに突進したガードナーが自ら放ったシュートのリバウンドを取る。1点を追い、残り1秒。再び強引にリングに向かいボールを放る。収まるのと同時に試合終了のブザー。「しっかりチャンピオンシップ(CS)につなげる試合をしたかった」。両チーム最多の34得点。最後は大黒柱の得点力がものを言った。この試合のMVPにも輝いた。

新潟は苦しみながらも連勝を伸ばした。前半で16点差をつけたが、後半に逆転を許した。それでも最後は地力をみせた。前節川崎戦(13、14日)で中地区初優勝を決め、迎えたレギュラーシーズン最終節。「いつも通りに一戦必勝。CSに向けて大切な2試合になる」。庄司和広監督(44)が言うように、CSを控えてのホーム戦は勝利を強く意識した。

その心構えをプレー以外でも見せたのが今村だった。試合前、午後3時40分から午後4時までアオーレ長岡の入り口前広場のオフィシャルグッズ売り場に立って接客をした。出場停止が解けた後のホーム初戦、ファンに感謝の思いを示そうと、出場停止期間中と同じように仕事をした。「応援してくれる人、支えてくれる人のために」。第4Qでは3得点した。苦しんだ時期に身に染みた感謝を、力に変えた。

これで今季2度目、チームタイに並ぶ9連勝。21日のレギュラーシーズン最終戦にチーム新の10連勝がかかる。最高の結果で締めてのCSに突入を狙う。【斎藤慎一郎】