B1新潟がA東京に敗れ背水の陣、連勝10で止まる

新潟対A東京 第3Q、ガードナー(中央)は、A東京カーク(左)、バランスキーのチェックを受け、シュートを阻まれる(撮影・浦部歩)

<バスケットボールB1リーグチャンピオンシップ:新潟72-78東京〉◇クオーターファイナル(2戦先勝)第1戦◇27日◇アオーレ長岡

B1新潟アルビレックスBB(中地区1位)はアルバルク東京(東地区3位・ワイルドカード)に72-78で破れ、セミファイナル進出へ後がなくなった。

レギュラーシーズンから続いていた連勝は10でストップ。前半は32-29とリードし折り返したが、A東京の正確なシュートの前に第3クオーター(Q)で逆転され、追いつけなかった。

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昨季王者・A東京の壁は厚かった。新潟はレギュラーシーズン、ホームで24勝6敗と圧倒的な強さを誇った。ホームでの敗北は3月27日の川崎戦以来。レギュラーシーズンは、この後から10連勝しフィニッシュしたが、それを続けられなかった。前半、32-29と3点リードで折り返した。だが、後半はA東京にペースを握られた。第3クオーター(Q)、A東京に3点シュート5本を許すなど、合計10本を決められた。第4Qの追い上げも及ばなかった。

A東京戦、今季は1勝1敗だが、昨季は3勝1敗と勝ち越している。「苦手意識はない」。PF鵜沢潤主将(37)が言うように、昨季王者と対峙(たいじ)しても、試合の入りから堂々と自分たちのペースで戦った。ゴール下で粘り強く守って攻撃に転じる。「守備で我慢できるのが今年のチームのいいところ」。PG五十嵐圭(38)が今季の長所として挙げていた守備が序盤は機能した。ただ、後半はA東京にうまくスペースをつくられ、そこを攻められた。

もちろん、収穫もあった。今季のA東京戦初出場のSG今村佳太(23)が後半に6得点。昨季、アオーレ長岡でのA東京戦2試合に出場し、19点、18点と連続で大量得点している。この日も迷わず中央に切れ込むプレーでリングを捉えた。2季連続リーグ得点王のCダバンテ・ガードナー(27)は前半は6点に抑えられたが、後半は第3Qだけで12得点など、猛ラッシュをかけて計30得点。破壊力を見せつけた。2戦目につながる要素はある。

クオーターファイナルは2戦先勝。セミファイナル進出にあとがなくなった。ここまで貫いてきたのは「1戦必勝」。その意気込みで、タイに持ち込む。【斎藤慎一郎】

▽Cダバンテ・ガードナー「個人的に後半に点を取れたが勝てなかったので意味はない。明日(28日)は守備が重要になる」

▽PG五十嵐圭「第3Qは少し相手のインサイドの攻撃を見すぎてしまった。ただ、こちらもノーマークのシュートは打てている。あとは決めるだけ。明日(28日)はチーム全体で相手に向かっていきたい」

○…CS初戦の観客は4630人。チケットは完売だった。指定席購入者対象にチームカラーのオレンジ色のCS用オリジナルTシャツが2000枚配布された。今日28日も同数を配布する。クラブ関係者は「スタンドをオレンジ色に染めて、選手を後押しして欲しいです」と話した。