B1北海道49歳折茂「準備できれば」現役続行意欲

ファン感謝祭の綱引き対決で先頭でチームを引っ張るレバンガ北海道折茂(撮影・浅水友輝)

バスケットボールBリーグ現役最年長、レバンガ北海道の折茂武彦(48)が、現役続行に意欲を見せた。

6日、札幌市内で行われたファン感謝祭に参加。来季の去就について明言は避けたものの「まだまだあのコートに立っていたいなという気持ちにはなった」と話した。B1残留が決まった来季はオールスター戦も北海道で開催される。レジェンドが49歳になるシーズンもコートに立つ姿をファンは待ち望んでいる。

   ◇   ◇   ◇   

48歳の折茂が今の率直な思いを口にした。「まだまだあのコートに立っていたいなという気持ちにはなった」。札幌・北海きたえーるで行われたファン感謝祭には過去最多1697人のファンが集まった。

シーズンでは年明けから11連敗と勝利を届けられなかった地で、ファンから「残留おめでとう」と声を掛けられた。その声に後押しされ、現役続行への思いをのぞかせた。

「ここでようやくほっと一息ついて良いのかな」。この言葉が苦しんだシーズンを物語る。現役26年目の今季。チームは開幕直後から低空飛行し、B1記録の22連敗、同初の通算50敗と不名誉な成績に沈んだ。首の皮一枚で突破はしたが、B1残留プレーオフに回った。「今シーズンは肉体的というよりも、精神的に…。メンタル的にもつかれている」と心境を吐露した。

1月5日には日本出身選手として初の国内トップリーグ通算1万得点を達成した。59試合に出場し380点はチーム日本人トップ。相手チームのマークも集中する48歳にはファンも現役続行を期待している。「もう1回スイッチを入れ直したときにバスケットボールに対して向き合えるのかしっかり考えたい」と言葉を濁したが、前向きな姿勢は見せた。来季は自身も招致活動に積極的だったオールスター戦の道内開催も控える。開催決定時には「今までにないオールスター戦を作り上げていきたい」と意欲を見せていた。

横田陽CEO(42)は「まだ何も話はできていない。シーズン終わってからリセットして、自分の中で答えを出すといういつもの形」と話す。折茂も「まだ決意が固まったわけではない」としつつも「自分がまた来季コートに立ってられるような心の準備、体の準備ができればいいなと自分自身で思っている」とも答えた。激戦から解放されたレジェンドが、ゆっくりと決断を下す。【浅水友輝】