八村いきなり4億円!?米予想 衝撃NBAドリーム

3月、WCCバスケットボール選手権 ゴンザガ・ブルドッグス対セントメアリー・ゲールズ ダンクシュートを決める八村(ロイター)

これぞアメリカンドリームだ-。バスケットボール男子、全米大学体育協会(NCAA)1部のゴンザガ大からNBA挑戦を表明した八村塁(21)が、6月20日のドラフトで1巡目で指名されると米国メディアが15日(日本時間16日)に、一斉予想した。NBAは破格の高年俸で、八村の予想順位、1巡目13位でも1年目からいきなり、最大で年俸約364万ドル(約4億円)を手にするとみられる。20年東京オリンピック(五輪)と8月開幕のワールドカップ(W杯)中国大会で日本代表入りが確実視される逸材は、早くも夢の入り口に立っている。

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運命のドラフトまで約1カ月となり、八村への注目度も高まってきた。14日に指名順抽選が実施されたことを受け、全米のメディアがこぞって指名順を予想。これをNBA公式サイトが集計した。八村は1巡目13番目。マイアミ・ヒートが獲得するとの予想に落ち着いた。もし、これが的中した場合、八村は規定により最大年俸約364万ドル(約4億円)、プロ1年目としては、日本のプロスポーツではありえない巨額の年俸とともに、夢のNBAの舞台に立つことになる。

八村の1巡目指名は、ほぼ確実な情勢となっている。11位指名(ティンバーウルブズ)と予想したCBSスポーツは「まだ若く、スター性があり、能力が開花し始めている」と紹介。伸び盛りの選手だとした。13位に予想したスポルティング・ニュースは「身体の大きさや身体能力(思考などを含めた)柔軟性は、NBAのチームにとっては魅力的」とこちらも高評価。どのメディアでも「RUI HACHIMURA」を紹介。注目選手の1人でその未来は、文字通り末広がりのようだ。

NBAは世界中から注目を浴び、放送権料が高い。よって米国の4大プロスポーツの中で、最も選手の年収が高いとされる。昨季の1巡目の1番目に指名を受けたエイトン(サンズ)は最大年俸となる817万ドル(約8億9900万円)を受け取っているが、今年の同指名では最大974万ドル(約10億7000万円)と何とルーキーに10億超え。新人とは思えない額だ。

八村が歩む先には、さらなるバラ色の高額年俸が待つ。今季のNBA選手の年俸は平均6億9300万円。一番稼ぐカリー(ウォリアーズ)に至っては、3750万ドル(約41億3000万円)だ。NBA在籍576人中、144人が年俸10億円を越えるまさに夢の舞台で、日本人初となるドラフトからのNBA入りが確実な八村が、アメリカン・ドリームの入り口に立つ。

▼八村塁(はちむら・るい)1998年(平10)2月8日、富山市生まれ。ベナン人の父と日本人の母を持つ。富山・奥田中時代にバスケットボールを始め、宮城・明成高から米ゴンザガ大へ進学。4人きょうだいの長男で、2学年下の弟・阿蓮は東海大2年、妹・安美菜は明星学園(東京)3年で、ともにバスケットボール部所属。203センチ、104キロ。血液型A。

▼NBA新人年俸 ドラフト指名された選手の年俸は決まっている。1巡目1番目が最も高く、2番目、3番目と順に差がつけられている。その額の80~120%の間で球団と契約できる。契約は2年目までが保証されており、3年目からは選択制となる。ドラフト開催年ごとに支払われる年俸は異なるが、放送権料の高騰もあり近年は毎年、高くなっている。