平野美宇「自分よりひと回り上」世界女王の劉に敗戦

平野美宇対劉詩文 ポイントをとりガッツポーズをする平野美宇(撮影・佐藤翔太)

<卓球荻村杯ジャパン・オープン>◇最終日◇16日◇札幌・北海きたえーる◇女子シングルス準決勝

平野美宇(19=日本生命)が準決勝で敗退した。4月に行われた世界選手権個人戦の金メダリスト劉詩〓(雨カンムリに文の旧字体)(中国)に1-4で敗戦。昨年もジャパンオープンで対戦し、第1ゲームから順に4、7、3、4点しか取れずに完敗した試合から成長の一端を見せた。女子は劉を破った孫穎莎(中国)が、男子シングルスは許■(■は日ヘンに斤)(中国)が優勝した。

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平野は劉に対し「同じタイプの卓球をし、自分よりもひと回りも上」と話し、やりにくさを感じていた。それでも第1ゲーム、0-3とリードされながらもバックハンドレシーブのチキータなどで3-3と追いつき、シーソーゲームを11-9でもぎ取った。

しかし、世界女王の壁は厚かった。第2ゲームから劉はサーブを変えた。平野のフォア側に体から離れていく回転のサーブを集中して打たれ、レシーブに苦戦。「サーブを変えてきたときに迷ってしまい、そこを突かれた。フォア前も準備してきたんですけど…」と悔やんだ。

それでも男女通じて日本勢最高のベスト4。東京五輪選考レースでライバルとなる石川佳純(全農)、伊藤美誠(スターツ)が序盤で敗退する中、平野は着実に加点した。代表は来年1月時点の世界ランクで決まり、シングルス代表は日本人上位2人が自動的になる。団体戦要員の3人目は日本協会が選考する。平野は現在9位で、石川が6位、伊藤が7位。「2枠に入りたいし、1位で五輪に行くぐらいの気持ち」と闘志をむき出しにした。