ソフト日本が米国にサヨナラ勝ち 藤田8回無失点

日本代表対米国代表 円陣を組んで試合に臨む日本代表チーム(撮影・丹羽敏通)

<女子ソフトボール・日米対抗:日本1-0米国>◇25日◇第3戦◇東京ドーム

日本はタイブレークに突入した延長8回裏、内野安打で決勝点を入れ、米国に1-0とサヨナラ勝ちした。通算成績2勝1敗とし、東京オリンピック(五輪)金メダル争いのライバルに勝ち越した。

今大会初登板の藤田が前半から飛ばしていった。初回、2回と1四球以外すべて三振。圧巻の投球で会場をどよめかせた。大観衆を味方に付け、強打の米国打線に緩急をつけながら3回以外は無安打で8回を無失点で投げ切り、味方の攻撃につなげた。

この日のために、2戦ともライバルの試合をしっかり見てきた。前日練習で藤田は「コンディションはいい。勝つことだけを意識しながら、米国との対戦が(東京五輪前)最後になってもいいという気持ちで戦う」と気合が入っていた。練習後には捕手の我妻を座らせ、1人マウンドで投球をし、本番への士気を高めた。何度も対戦している相手だけに「パワーがあるので、軽く打っただけでも飛ばされる。繊細かつ大胆な攻めがホームランを防ぐコツ」と速球で押しながら、変化球をコースに決め、試合を作った。

第1戦で本塁打を放った森を「1番指名選手」で起用するなど宇津木監督もこの試合にかけていた。最大のライバルに接戦を制して勝ち越した。大観衆の前で日本の強さを見せつけ、東京五輪金へ向け大きな1勝となった。