日本8位、五輪出場枠確保 女子800mリレー予選

女子800メートルリレー予選を8位で通過し五輪出場枠を獲得した日本チームは笑顔で記念撮影。左から池本、青木智、五十嵐、白井(撮影・鈴木みどり)

<水泳:世界選手権>◇第14日◇25日◇韓国・光州◇女子800メートルリレー予選

【光州=益田一弘】女子800メートルリレーの日本(白井、五十嵐、青木智、池本)が、東京五輪出場枠を手にした。上位12位に付与される予選で7分56秒00で全体8位に入った。日本代表チーム最年少の16歳池本凪沙(なぎさ、コパン宇治)が初出場でアンカーを務めて、責任を果たした。白血病で闘病中のエース池江璃花子(19=ルネサンス)がいない中で、4人の力を合わせて乗り切った。

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170センチの長身を生かして、必死で泳いだ。高2の16歳池本は、第3泳者青木智から4番手でつながれた。「昨日までは緊張しなかったけど、今日は私の出番になる。飛び込み台の上で、足がガクガクして結構、緊張してました」。順位を守ったまま4番手でフィニッシュ。予選上位12位の五輪ノルマをクリアした。

今春の日本選手権、ジャパンオープンでともに200メートル自由形4位になって、リレーメンバーとして代表入りした。今大会初レースで、世界トップと対戦して「周りが速いので、タイムが全然わからなくて。1分58秒台が出たのは予選としてはよかったのかな」と初々しく言った。青木智は「緊張してがちがちになっている感じじゃなかった。レースが近づくといい表情になっていたし、すごくレースを楽しみにしているように見えた」と16歳の後輩をほめた。

24日に五輪新種目の混合400メートルメドレーリレーで自由形大本が飛び込むのが早くなって失格。今大会での五輪切符獲得を逃すことになった。涙に暮れた大本を、男子平泳ぎの小関が「男子(バタフライ水沼)から受けて飛ぶのは難しいから、本当に気にしなくていい」と慰めたという。

まずはつなぐことが最優先。この日の4人は、予選1組の結果を見て「決勝はいけるだろう、という予想はあってレースに入った」と青木智。池本も「『予選は慎重に飛ぼう』という話になっていたので、慎重にいきました」。タイムは日本記録7分48秒96(五十嵐、池江、白井、大橋)には届かなかったが、五輪切符はしっかりとつかんだ。

初出場の16歳「去年までテレビで見ていた舞台に私が立って、A代表の方と一緒に戦う。それだけで満足ですが、でもそれだけでは次につながらない」と言った。今春から大橋、青木玲らを指導する平井ヘッドコーチの高地合宿に同行する逸材。女子のホープが韓国・光州で躍動した。