東京五輪で選手に会える無料区域設置へ 異例の試み

オメガ東京2020カウントダウンロック発表会、左から山下泰裕JOC会長、深沢祐二JR東日本社長、森喜朗組織委員会会長、スウォッチグループジャパンのクリストフ・サビオ社長、オメガタイミングCEOのアラン・ゾブリスト氏、国際五輪委員会調整委員会のジョン・コーツ委員長、小池百合子都知事(2019年7月24日)

20年東京五輪組織委員会が大会の目玉計画の1つとして湾岸エリアに整備する都市型(アーバン)スポーツエリアに、チケットなしで選手と会える区域を複数設置することが25日、明らかになった。五輪では異例な試みで、より多くの観客が五輪ムードを味わえる。

青海や有明に競技会場があるスケートボードやスポーツクライミング、BMXフリースタイル・パークなどは都市型スポーツと呼ばれ、若者人気が高い。これら競技を実施し昨年、今年と広島で開催した「FISE」は無料で入場でき、選手とふれあえるほど距離感が近い。

国際オリンピック委員会(IOC)は五輪に若者文化を取り込むため都市型スポーツを初採用。競技会場の集積地「五輪パーク」がない東京だが組織委は、お台場地域に広がるアーバンエリアをそれと位置づけ目玉企画を検討してきた。

既にこれら競技のチケットは販売しており、FISEのように無料で試合を見ることはできないが、都市型スポーツの競技会場の近くにオリンピアンを呼び、無料で会えるエリアを設置する。今年のFISEは4日間で10万人を動員。IOCは五輪改革を打ち出す意味でも、若者文化にシフトした新たな計画が必要だった。