萩野の代表候補入り持ち越し 前向きな気持ちが収穫

男子200メートル自由形予選に臨む萩野(撮影・鈴木みどり)

<競泳:W杯東京大会>◇最終日◇4日◇東京辰巳国際水泳場◇男子200メートル自由形予選

16年リオデジャネイロ・オリンピック(五輪)競泳男子400メートル個人メドレー金メダリスト、萩野公介(24=ブリヂストン)の日本代表候補入りは持ち越しとなった。

200メートル自由形予選で1分50秒43の全体19位。決勝を逃して、代表候補入りの基準タイム1分47秒39も突破できなかった。これで2月のコナミオープン以来約5カ月半ぶりの復帰大会を終了した。次の茨城国体(9月14~16日)で、代表候補入りに再挑戦する。

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スタートからスピードに乗れなかった。前半の100メートルを53秒77の6番手でターン。「スピードを上げようと思っても上がらなかった」。

そのまま自己記録1分45秒23から約5秒遅れ。復帰の途上で予選敗退の現実を受け止めた。

「なかなか難しい部分も多かった。200メートルをいいフォームで続けられない。前に前に体重を持っていく、いい泳ぎができてない」と口にした。これで5カ月半ぶりの復帰大会を終了。3位だった200メートル個人メドレーとともに目標の代表候補入りは逃した。

モチベーション低下でブランクをつくったが、前向きな気持ちを取り戻した。次は泳ぎを良くする段階。「ヒジをしっかりと立てて、おなかにも力をいれないと」とした。次戦は茨城国体(9月14~16日)を予定。100メートル背泳ぎ、200メートル個人メドレーを視野に入れる。目標は今回達成できなかった日本代表候補入りの基準タイムになる。

萩野は「レースに出ないとわからないこともある。ここからがちゃんとした練習の始まり」。平井コーチも「レースの記録はスタートラインに立ったくらいだが、今までにないくらい前向きさ、明るさがある。来年は一緒に頂点をとれるようにやっていきたい」。萩野が東京五輪に向けてリスタートした。【益田一弘】