堀米雄斗プロの証、自ら冠したボードに金メダル誓い

プロの証でもある自らの名を冠したボードを手にするスケートボードの堀米雄斗

日本スケートボード界のエース、堀米雄斗(20=XFLAG)が14日、自らの名を冠した「堀米モデル」のボードを手に東京オリンピック(五輪)への思いを口にした。

3日に米ミネアポリスで行われたXゲームで初優勝した堀米は一時帰国中の14日に都内で会見。開幕まで1年を切って「出たい気持ちが強くなった」東京五輪に向けて「金メダルを狙いたい」と言い切った。

  ◇  ◇  ◇

内に自信を秘めて、堀米は淡々と言った。「1年を切って近くなった。五輪に出られるようにしたい。出られたら、金メダルを狙いたい」。世界で活躍しながらも、これまで「実感がない」「考えていない」と話してきた。しかし、五輪予選も本格化。周囲も騒がしくなり「実感はある」と気持ちの変化を口にした。

それでも、堀米自身はブレない。世界に飛びだす前から「誰もできないトリックをやりたい」と言い続けてきた。今も「毎回、新しいトリックを出していこうと思う」と話す。7月末のロサンゼルス大会、続くXゲームを制した「ノーリーバックサイド270ノーズスライド」も「1度やったら、みんながまねする」。だからこそ「今も7個ぐらいはある。まだ完璧ではないけれど、トリックは常に増やしたい」と言う。

米国に本拠を移して2年がたち、真の「プロ」となった。5月には自らのボードを発売。「仲間とのパーティーでいつも出てきたケーキ」と自分の似顔絵をデザインしたもので「夢だったし、出した時はうれしかった」。実感するのは「自分のボードに、サインしてと頼まれる」時。本場でプロとして自信も深めた。

「五輪決まるまでは自分が出ることは想像もしていなかった」と振り返り「自分から五輪を見ようとは思わなかった」と話した。しかし、イメージすらなかった五輪の舞台に立つ日は近い。「地元だし、友だちや知り合いも来てくれる。最高のパフォーマンスをしたい」。東京・江東区にある有明アーバンスポーツパーク、同区出身の堀米は地元での金メダル獲得を目指す。

◆スケートボード東京五輪への道 ストリートとパークの2種目で、選手数は男女各20人。各種目1カ国最大3人。来年5月の世界選手権上位3人に出場権が与えられ、残りはワールドスケート(WS)の同年6月1日時点の五輪ランキングで決まる。WSのHPによれば、現時点で20位以内の日本勢はストリート男子の(2)堀米(5)白井空良、同女子の(5)西村碧莉(8)織田夢海(11)中山楓奈(18)西矢椛、パーク男子の(15)笹岡建介、同女子の(1)岡本碧優(2)四十住さくら(4)中村貴咲(5)開心那(8)手塚まみ(19)小川希花。