8・25は渋滞も…五輪開会式想定の交通テスト概要

8月25日に実施する東京五輪・パラリンピック開会式を想定した交通規制マップ

2020年東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会は16日、開会式を想定した交通対策テストを実施する8月25日のテスト概要を公表した。メイン会場の新国立競技場(新宿区)周辺で午後6時30分から同10時30分頃まで規制を実施する。

一般道では神宮外苑の絵画館を中心に半径1キロ前後のエリアで南北は青山通り、新宿通り、東西は外堀通り、明治通りで囲まれた地域の多くが規制箇所となる。

交通量が多い外苑東通り、外苑西通りも対象で、居住者やエリア内に用事がある車両のみが進入できる。入り口には警察官が立って1台ずつ聞き取り、通り抜けのみの車両は規制するため、周辺には渋滞が発生する恐れがある。エリア内のパーキングメーターも使用できない。

新国立、絵画館、明治神宮球場、軟式球場、東京体育館などに隣接する道路は関係車両しか入れず、一般車両は通行止めとなる(地図の黄土色部分)。首都高4号新宿線の外苑出入り口4カ所も通行止めとなる。

選手村(中央区晴海)付近でも同6~7時30分まで交通規制を行う。首都高10号晴海線の晴海入り口も規制する。

組織委は開会式時、選手村~新国立間を40人乗り大型観光バスで選手輸送する計画で、道のりは約20キロ、走行時間は約40分を想定。25日は25台を1隊列とし、3陣に分けて計75台を試験走行させる。車いすが乗降できるバスも導入する。大学生70人、組織委・都輸送担当者130人、それ以外に警視庁などの関係団体から交通テストに参加する。

組織委によると16年リオデジャネイロ五輪の開会式輸送計画では約300台のバスで選手輸送した。東京大会は今回のテストなどを踏まえ、本番で必要な台数を割り出す。【三須一紀】