素根輝「攻め」体現で金、兄と二人三脚で朝比奈に差

女子78キロ超級決勝 延長でキューバのオルティス(左)の反則負けで優勝を決めた素根は、健闘をたたえ合う(撮影・鈴木みどり)

<柔道:世界選手権>◇第7日◇31日◇東京・日本武道館◇男子100キロ超級、女子78キロ超級

女子78キロ超級で個人戦初出場の素根輝(あきら、19=環太平洋大)が金メダルを獲得。2連覇を狙った朝比奈沙羅(22=パーク24)は準々決勝で敗退し、敗者復活戦を勝ち上がり銅メダルだった。

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素根は何度も何度も体落としを見舞おうと体を翻した。ロンドン五輪金メダルのオルティス(キューバ)の老かいな組み手に苦しんでも「攻める、攻める」とこの日のテーマを体現した。延長でも体落としを打ち込み、追い込む。延長4分9分に根負けした相手を場外に追いやり指導を与え、初優勝をもぎとった。「何が何でも勝つと思った」と涙がこみ上げた。

4月には故郷の福岡県久留米市を離れ、岡山県の環太平洋大へ進学。母美香さんと稽古相手の兄勝さんとともに引っ越し、家の2部屋をトレーニング室にし、実家から練習器具も持参。帰宅後、毎日午後11時頃まで勝さんと稽古に打ち込んだ。座右の銘の「3倍努力」を体現し、腕立て伏せ200回を就寝前の日課とした。その成果を出した。

5連勝中の朝比奈との直接対決はこの日、実現しなかったが、差はつけた。「自分が必ず五輪に出て、必ず金メダルを取ります」。九州で“無敵女子”と呼ばれた19歳の柔道家が夢舞台に1歩前進した。